遊び

僕はむしゃくしゃしていたのかもしれない。

君のー、いや君たちの一挙手一投足が、夜に見上げた街灯のように静かな、それでいて明滅している僕の心というものを不自然に揺さぶった。己の中に、雨の日のダムに向かっていく水のように、感情が押し寄せているのを感じた。空はぽっかりと口を開けており、四方を山に囲まれたこの土地では一呼吸をおくのにも、どうも空気が薄過ぎる様な気がした。やれやれ、僕はこの気持ちとどうにかぴっちりと折り合いをつけるために、闘牛を抑える闘牛士のように自分を諌めるしかなかった。

君はそんな僕を見て、ああこの人は"ばか"なのだと思ってもいいし、思わなくてもいい。あるいは憐憫を抱くかもしれない。

僕はどうやら4億年以上も前から来た生き物だったようだ。