長いこと待っていたんだ

針が湿った喉に刺さるのを感じた。嫌いな人を助けてしまった事に対して自分を嫌悪している。どうしようもなく。時が経ったら自然にこんな屈辱のことを忘れられると思ったけれど、やはり難しいようだった。

悔恨で汗がとめどなく吹き出てくるし、ムーミンのいる村は既にゴーストタウンと化してしまっているはずだ。いや、ゴーストビレッジなのか…?

自分のしたことを今更なかったようになんてできないし、人を恨んで生きていくのは自分の性には合致していない。

なので、少しだけポジティブになってこの喉の痛みとも折り合いを付けていこうと思う。自分は嫌いな人でも助けるだけの余裕がその時あって、たまたま手が動いていただけ。何の解決にもなっていないけれどこれでいい。優しくなんてない。