共にゆき 共に、夢を見る。①

「いただきます。」

カレーを食べる時にあなたは言うだろう。いや、仮に肉じゃがだとしても言うだろう。食べる事は命を消費することである。他者の命を食べないと自分を補強していけない世界をつくったカミサマ、マジ半端ない。大迫だ。

ベジタリアンとかビーガンとか色々いるかもしれないけれど、個人的には植物ですら命があるものだと思うのでなんとも言えなかったりする。健康には良いけれど!

羊は宇宙のエネルギーと霞を食べて生きていると言いたいところだけど、実際は草を食べているし、食物連鎖の中では下の方だけど1番下ではないし、なんだか不思議だ。今日もレタスがうまい。

でも、ついこの間まで風をうけて鼻をひくひくとさせていた羊が、目の前に物言わぬ姿で転がっていると思うと、とても悲しい気持ちになる。

人にしても、自分がこれくらい齢を重ねると周りの人の体調なんてどうなるかわからないもので、先日も祖父が入院したし、やるせない感じだ。病院に染み付いている消毒液と死の重苦しい"におい"を嗅ぐだけで吐きそうになる。本当はその"におい"が嫌いで、お見舞いにだって行きたくないのにいかなければならないことや、最後の思い出みたいなものを最後かもわからないのに懸命に積み上げなければいけないこととか、そういった形骸化しているものが何故か重みをもっていて足を運ばなければ許されないし、嫌な感じだ。祖父のことは好きなのに、とても嫌な感じだ。

 

何故だろう、なぜ、一度考え始めると何も喉を通らないのだろう。希死念慮とかいうくだらない牢獄のことなんて、ついこの間に忘れてしまったはずなのに。

 

あーーーー…