2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧
口の中に清涼菓子を放り込んだ。 夜中に清涼菓子を食べるとお腹が減る。私がそのことを学んだのは初めてミンティアを買った高校生の時だった。初めて食べた時は全部の味が辛く感じたのに、今ではどれも、黒いやつを食べても左程辛く感じない。最近はこのよう…
人から物を貰うことが多い。そのどれもが私にとっての大切なもので、それが集まった私の部屋は決して玉石混交などではなくて、全てが黄金で飾られた宝の山だった。 お土産、日々の何気ないプレゼント、誕生日に貰った心のこもった鍵飾り。苦手なヤツからもら…
ひつじは激怒した。必ずや、かの邪知暴虐の限りを尽くす悪逆の徒である政権を打倒しなければいけないと決意した。という遠距離マラソンに勤しむような甲斐性を持ち合わせているわけでもないし、現状においては特に何か、革命思想とか、中華思想とかは持ち合…
メガネをかけると下を向いてしまう。 メガネが重いのもあるのだけれど、よく見えてしまうのがなんだか嫌だ。それよりも、視界がボヤけていて、車のテールライトが滲んで見えて、涙を流した後みたいに見えた方が良い。汚いものを見なくて済むからだ。同じ様に…
うえつえぬ。 なんて犬も食べないような甘い言葉を口にしてみる。 うえつえぬって何だ。 まあ、右折でもして考えてみよう。
君から続かないと言われた趣味が、もう3年続いていることを褒めてほしい。 君はそっぽを向いた。可愛いやつ。 ふと僕の元へ迷い込んできた趣味は、とても些細なものだったけれど、それでも確かに僕の人生を確かに豊かにしてくれた。 今、僕の唇には君から貰…
怒られると、とてもヘコむ。自分のミミズがのたうち回り、這いずり回っているような釈然としない字とか、狼狽する様とか、兎に角色々な人が手段を選ばずに、いたるとき、いたるところで自分の事を見ていて、自分の何につけても文句を言おうとしている。世の…
感情がないまぜになって走り回った。外の嵐の中をもみくちゃになって、走って、ようやく晴れ間が顔を出したと思ったらそこは台風の目で、また自分が飲まれてしまうのではないかと思い、恐怖した。 色褪せた見慣れた看板、赤いはずの蛍光灯、山の上から見えて…
あたり一面を覆う羊毛、少し肺に絡まるような空気、ぽかぽかとした陽気だけがそこにあった。ここは俗にいう桃源郷なのだろうか。わたしにはわからなかった。ただここにいると、わたしはダメになってしまうだろうという確信があった。 きっとわたしは羊毛に包…
YouTuberの動画を久しぶりに見てみた。とてもつまらなかった。 人生が程々に忙しなく、そして充実してくると、自分の他のおちゃらけている人とか、不真面目な人を見ても、これといって興味とか苛立ちとかを感じなくなる。小学生の図工のパレットのように不細…
楽しみな日の前日は、いつも眠りが浅い。 風が吹いて窓枠がガタガタ言っているだけで起きてしまうし、せっかくかけた目覚ましも3時間前に起きてしまっては意味がない。そういえば、今日の目覚ましは消したっけ。私は家でけたたましく鳴いているアイポッドに…
不感症だ。いや違うんだけど。いつそんな浜辺に打ち上げられた遊泳魚になったんだよ自分は。 今年もそろそろ24時間テレビ(変なところで凝り性であるが気にせずに)の季節だ。 私は24時間テレビを所謂"感動ポルノ"だと認識している。というか、正直に言うと嫌…
私は眠りについた。
埋もれてしまった。私は都会の焼けたコンクリートに寝転がりながらそう思った。 背中が熱い。SNSも社会も評価主義ばかりで嫌になる。たかだか20や30のいいねボタンのために1000もの日常の呟きを犠牲にして自分の言葉をクローゼットに押し込めているなんて馬…
僕はむしゃくしゃしていたのかもしれない。 君のー、いや君たちの一挙手一投足が、夜に見上げた街灯のように静かな、それでいて明滅している僕の心というものを不自然に揺さぶった。己の中に、雨の日のダムに向かっていく水のように、感情が押し寄せているの…
私は海の中にいた。身体にかかる水の重みが、私が海にいることを否応なしに自覚させた。体が冷たく、海と同化していく。外の世界の暑さも喧騒も、ここでは全て鈍くなっている。光がオーロラのようにゆらゆらと揺蕩っている。 遠くから、低い唸り声が聞こえた…
世界が見えた。 ドストエフスキーの気持ちが分かった気がする。
どこかの国で撃墜された飛行機が見つかったらしい。 私は別にミリタリー(?)に対して何か思い入れがあるわけではないが少しだけ悲しくなった。 独りぼっちで砂漠に墜落した、勇気を持った人のことを考えた。 昼は暑く、夜は寒い。サソリがいて怖い。上から見…
厳罰主義者だって人を殺しているし 菜食主義者だって植物を殺しているし 豆食主義者だってピタゴラスを殺している。 何を信じていようと信じていまいと残念ながら犠牲無くしてはなりたたない、ということから目を背けて権利を訴え、義務から逃げている。
嘔吐いてしまった。 胸の少し下あたりに胃液が登ってきてむかむかする。私は口を押さえ、必死に飛び出そうとしていた言葉を飲み込む。言葉が喉に張り付き、酸で焼ける味がした。ついでに胸も焼けた。甘い。砂糖の味だ。 自分の言葉は毒にはなれど、万人を癒…
まるで潮が引くかのように誰もいなくなった。 この浜辺にはわたしたちと、街頭や月に照らされて薄く引き伸ばされたわたしたちの影しかいなかった。 花の燃えカスが波に攫われた。わたしたちは言葉を飲み込んで何も話さなかった。波の打ち寄せ、離れていく音…
いつもマシュマロを買ってしまう。 暑くて舌が餃子の時でも、口の中がパサパサでどんなに水が飲みたくても。 口が寂しくてマシュマロを求めてしまう。あのもちもちとした食感、程よい粉っぽさ、探してみて初めてわかる種類の多様さ。なんだっけ。ディバーシ…
この記事を書いているのは2018年8月9日、ちょうど甲子園の真ん中くらい?なはずだ。観てないから何もわからないけど。 甲子園のサイレンの音とともに、自分が小学生の時、近所の少年野球チームに所属していたことを思い出した。自分はお世辞にも運動に万能、…
今週のお題「わたしのインターネット歴」 どーも、SNSおじいさん(おばあさん)です!やあ、どーも!どーーも。 SNSの酸いも甘いもを遠くから眺めてきた私が、今日のSNSと今では色褪せてしまった昔のセピア色のSNSの楽しみ方の違いについて、なんとなーく、言…
起きて、唸りながらスマホに向かって、話しかける。 「 」 掠れて声にならなかった。部屋に乾いた音が広がる。 目を閉じながら重い頭を持ち上げて、脳を溶かすように気持ち良い音に包まれて、ゆっくりと、覚醒してゆく。 蝉の声が聴こえる。 もう11時じゃん…
霧が深い。 ひつじは"かすみ"を食べている。 いや、もちろん嘘なのだけれど。 ひつじが歩くと足には大きな水滴がくっついた。ひつじは迷子だった。また迷える仔羊だ。 普段なら夜の残りもののようにきらきらと輝いて道を指し示してくれている朝露も、今はミ…
最後の一口が零れ落ちた。 また今度楽しめばいいか。 一番安いシャーベットだし。 ハッとして、顔を上げた。 もう何回聴いたかわからない歌詞がまた聴こえてくる。 "きっと僕は死んでしまったんだ。" スポーツドリンクを飲むと、苦みしか感じない。 "食べる…
明日が終われば、あと一週間だということに気が付いた。 一週間、寝て、起きて、サイレンを聞いて、バイトをして、少し高くなったサイレンを聞いて、死に物狂いで生きて、それで、終わり。いや、始まるのだろうか。 初めての夏が。 夕日が射した。 店内まで…
石橋さん!!! 誰!!???? 私は石橋を叩いて渡るタイプだ。 暴力に訴える的な意味ではなく。ごめんな、全国の石橋さん。 何事においても全力で石の橋を叩いて、叩いて、叩いた後にやっと一歩踏み出して、すぐ足を引っ込めてまた叩く、みたいな人生を送…
皆皆様におかれましては、夏の予定は順調に立っているだろうか。 私は全然決まっていない。もう手遅れな気がしないでもないけれど、まあ例年通りだ。 今年はいつもと比べると若干灰色が薄いくらいか。スマホのスケジュールアプリにはバイトの予定を示す緑の…