時間は糸なのか。 道なのか。  それとも、地層なのか。

ぼーっとすることが増えた。

この記事を書いている時間、既に私はご飯を食べて、お風呂に入ったはずなのだが、何を食べたか思い出せない。そうだ、トマトだ。ナウでヤングな羊に人気のトマト。上から読んでも下から読んでもトマトだ。トマトを食べたんだった。何故だか最近は記憶に靄がかかったようで、頭の中をかきわけても臨んだ答えが出てくることがめっきり少なくなってしまって、とても悲しい。どうしてこんなことに。

 

やっぱり、大学生になって気持ちがたるんで生活に張りがなくなってしまったからなのだろうか。高校生の時はなんか、こう、これを覚えないと死ぬ!死んでやる!みたいな感覚があった気がしないでもない。どっちだよ。

 

記憶はやっぱり印象に残ったものを記憶したいだろうし、命に関わるならなおさら対策できるように経験を欲しがるとともう。自分に足りないものは危機感だ。

 

いやでも、今目の前に広げられている復習用に使うはずのノート、ものの見事に真っ白だ。このままじゃ単位がやばいのがわかる。単位が取れないと命に関わるっていうのはわかっているはずなんだけどなあ。

 

知らん!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

そんなことより今は文字を紡がせてくれ。

今こうやってキーボードの前で指がそろりそろりと踊っている間にも、頭の左側あたりから考えていることがどんどん抜け出ていって、自分が抜け殻になっていくのがわかる。マヨが容器から出ていってる時の気持ちだ。

 

自己がどろどろと溶けていく感覚。まだそんなに夏を感じる時期でもないのに、アイスにでもなったかのようだ。

記憶が零れ落ちるなら零れた記憶はどこへ逃げていくのだろうか。

 

とまった腕時計を見るたびに、そう考えずにはいられないのだ。

 

 

 

あの日の汗ばんだでいた手のことも、擦れた靴のことも、電話越しに泣いたことも、どうか、せめて自分だけは忘れないでいれますように。